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社名の「化成」に関する創始説話

いろんな社史を読むけど、そのなかで最近特におもしろかったのは『三菱化成社史』(いまは三菱化学)での記述である。

化成と命名したのは岩崎小彌太だった。今でこそ「化成」を冠する会社は多くみられ、また、これが化学合成を意味することもあって一般化しているが、当時「化成」を冠する会社はなく、社名としてこれを使ったのは当社が初めてであった。小彌太はこの言葉を易経から選び、宇宙万物の生成発展を意味する言葉として「化成」を社名に使うことを発想し、当時漢籍の講義を受けていた漢学者諸橋徹次に鑑識を請うた。諸橋は易経から次のしょくを引いて含蓄豊かな成語であると推奨したので、小彌太はその採用を決定した。(三菱化成工業株式会社『三菱化成社史』1981、63-64)

はじめて社名に「化成」と名づけたのは小彌太だったのか。さすが。社名に「化成」と冠した会社では、旭化成や日立化成なんてのはすぐに頭に浮かぶし、他にも山陰化成、四国化成、緑川化成などなど枚挙に暇がないけど、そうした「化成」の祖は三菱化成だったわけだ。へー。